左右


幼い頃、「右はお箸を持つ方,左はお茶碗を持つ方よ」
と習った人が多いのではないだろうか?
右といわれたら
お箸を持つ方の手を確認して,
「あっ、こちが右か」と判断したと思う。

もちろん私もその一人。
「右はどっち?」といわれると,
お箸を持つ手を思い浮かべて、考えてから答えていた。

しかし、1行前の表現には誤りがある。
実は、現在も思い浮かべている・・・。


しかし、これは普通だと思っていた。

誰もが皆いくつになっても、
左右の判断をする時は、
当たり前のように
お箸をもつ手を確認していると思っていた!


しかしあれは,3年前だろうか・・・。
そんな私に,ショックな出来事が起きた。

友人が、左右を瞬時に判断していることに気がついた!!!


「左右がすぐにわかる?」
と尋ねると、
「はっ??当たり前でしょ!」
と言われた・・・。
(お箸を持つ手を確認せずとも左右が分かるとはっ!
なんて、できる人なんだ!)
と尊敬した。

しかし、その後すぐに
「誰でも分かるよ,‘上下’と同じくらい簡単に。」
と、サラリといわれ愕然とした・・・。

「私、わからない・・・」
とつぶやくと、
「アホだからよ」
とすぐに返された。

「なぬー!違う!きっと皆分からないはずだ!!!」
と思い,早速調査を開始した。

結果,
身内をはじめ,友人ら数名の名前が、
左右がすぐに分からない‘左右不得意人物’としてあがった!


早速先ほどの友人に、
「やっぱり,皆すぐには分からないみたいよ!
あの子も、あの子も,あの子も分からないってよ!」

と、自慢げに‘左右不得意人物’の名を挙げると、

「ほら,皆アホばかりでしょ!」
と0.5秒ほどの間もおかず,返された・・・。


確かに、
私が挙げた名前はすべて、
おっちょこちょいで、
何もないところでも、つまずいて転びそうな人物ばかりだった・・・。


ちがう!ちがう!
私は、そんなおっちょこちょいグループじゃない!
とぷりぷり怒りながらも、

またこの前,
「そこを右に曲がって」と言われ、
左に曲がって迷ってしまった・・・。