トリセツ

“取扱説明書”
じっくり読んだことがあるだろうか?



先日、“痩身ベルト”を購入した私。
高周波なるものが流れるそのベルト。
見た目は腹巻に似ているが、
歴とした電化製品。

腰に巻いて電源を入れるという使い方は分かるものの、
念のため取扱説明書を手にとった。

が、そこに書かれた文章は
自分の目を疑うものだった・・・。














「電子レンジに入れて加熱しないでください。」















「口腔内に入れないでください。」




















「陰部に使用しないで下さい。」















そんなことする人はいるのか・・・。
全くもって無駄に思えたこれらの禁止事項。
こんなことをわざわざ取扱説明書に載せる必要があるのか?



と思っている矢先、姉から連絡があった。






マキロンを誤飲した際は、どうすればいい?」
と受話器から聞こえる。


確認しておくが、“マキロン”とは、
切り傷やすり傷等の患部を殺菌・消毒する
山之内製薬からでている薬だ。

もちろん飲み薬ではない。



私は動揺した。
姪の一大事だ。

幼い姪はまだ言葉もわからず、
手当たり次第何でも口に運んでしまうお年頃。
うっかり姉がしまい忘れたマキロン
わからずに口に入れてしまったのだろう。

姉からの説明なくして、ここまで悟った私。



「で、どうした?」
姉がとった対処法を聞いた。


「とりあえずうがいした。」
と答える姉。



まあ、間違ってはいない。

そして、姉はこう続けた。



「一応牛乳も飲んでおいた。」

少し得意げだった。



悪いものを口に入れた場合は、
牛乳を飲めという訳のわからぬ民間療法が
岩渕家には伝わっている。


とりあえず、やるべきことはしたのね・・・
と納得した私。
しかし、ここで2つの疑問が残った。


赤ちゃんにどうやってうがいをさせたのか?
そんなに幼い赤ん坊に牛乳を飲ませてよかったのか・・・?




姉に問うてみると、
こう返ってきた。






















「誤飲したのは、私よ。」




















消毒薬を口にする大人もいた。















〜取扱説明書〜
全くもって無駄に思える禁止事項でも、
わざわざ載せておく必要はある。



・・・納得できた瞬間だった。