いつか仕返しを・・・

中学校時代の友人達と、
宮崎の夜の海へ・・・。


何キロも続く長い砂浜。

粉のようにやわらかく細かい砂は、まだ少し暖かい。

目の前には、海と空、
そして遠くの観覧車の明かりだけ。

潮の香りと、波の音に包まれながら、
遠くであがる花火に心奪われる。

ああ・・・、
まるで、映画の中のような美しい世界!


ジーンズを捲り上げ、
膝まで海の中へ。

もうすっかり
環境にも、自分にまでも酔っている。


*もう今日は最高*

と思いきや、
「人生一寸先は闇」
とは、まさにこの事っ!
その時、悪夢が・・・!!!

「うおりゃー」
という掛け声とともに
ものすごい勢いで近づく黒い影!

 バッシャーンッ!!!!

洋服も着たまま、
時計もつけたまま、
コンタクトもつけたまま・・・
とにかく、すべてを身にまとったまま、
水中に沈められた私・・・。


信じられない!
この年になっても、
まだこんなことをされるなんて!

着替えもない、タオルもない。
最悪の状況!
それに比べて友人達は皆、
ちゃっかり泳ぐ格好をしているではないかっ!
どうだと言わんばかりの笑顔が並んでいる!

悔しい!
完全にやられた!!!
人を甘く見ていた!


帰りの車の中で悪友達は、
一人だけ海水まみれの私に、
一瞬すまなそうな雰囲気を出したかと思うと、

「こんなことできるのも今のうち!
 大人になったらできないよ!」
と、早くも開き直っている。
もう十分大人ではないかっ!!!

その上、自分達がしたことを棚に上げ、
「災難だったね!」
と、他人事。

終いには、
「もっと後先考えれば?」
と、私にダメだし。


悔しー!!!



しかし、一番悔しいのは、
こんな目にあってもなお
「また早く会いたいっ!」
と思ってしまうことだ・・・。